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2016年2月1日
「エッジコンピューティングとは?」と聞かれても、日常生活の中ではあまり耳馴染みがない言葉かもしれません。
ところが、5Gの商用利用が始まった今、大変重要なシステムといわれています。
そこで、エッジコンピューティングとはどういったものなのか、特徴やメリットなどをご紹介します。
目次
クラウドコンピューティングという言葉は聞いたことがあっても「エッジコンピューティング」を知らない人も多いかもしれません。
しかし、これから5Gが主流になり、IoTが進んでいくと必要不可欠なものとなるでしょう。
そこで今回は、エッジコンピューティングとほかのシステムとの違いとはどのようなものかなどをご説明します。
クラウドコンピューティングとは、現在主流で使われているものです。
中央集中処理型のシステムで、インターネットを経由してサーバー上にあるデータやソフトを使ったり、サーバーにデータを保存したりできます。
会計ソフトでいうと、インストール型とクラウド型が分かりやすいでしょう。
電気屋さんで売っているインストール型は、ソフトが入っているパソコンでしか使用できません。
一方、クラウド型の会計ソフトならIDとパスワードが分かっていればどのデバイスからでもアクセスして利用できます。
ほかにもGmailやYahooメール、オンラインショッピング、インターネットバンキングなど身近なものにも使われています。
オンプレミスとは、企業などが自社のためにネットワークやサーバーなどの設備を構築し導入する方法です。
そのため、外部から閉鎖されたものとなり、セキュリティが強固になるといわれています。
また、自社の内情に応じたものを導入可能なのも特徴です。
ただし、導入するためのコストが掛かったり、セキュリティやシステム管理に詳しい社員が必要になったりなど料金面とメンテナンスが大変になります。
エッジコンピューティングとは、クラウドコンピューティングとデバイスとの間にもう一つ処理をするコンピューターを入れるものです。データの処理や保存、サービスの利用は、間のサーバーを介して行います。
エッジコンピューティングは、デバイスに近い場所にサーバーを置き処理することでクラウドコンピューティングを介さないのが特徴です。
そのため、距離的に近いという物理的なことと処理量が多くなるクラウドサーバーに負荷が掛からないという理由で処理や通信の速度が上がります。
また、エッジサーバーでの処理とクラウドサーバーへ転送する情報の切り分けができるため、セキュリティ性も上がるのです。
5Gの時代になると、IoTが多くの場面で使われるようになります。
そこで、5GやloTが日常に溢れる前に、エッジコンピューティングとはどのようなものかや、メリットを知っておきましょう。
クラウドコンピューティングを使っているときに気になるのが、セキュリティの問題です。
データをサーバーへ送信する際にどうしてもインターネットを介する必要があり、ここで情報の盗難や漏洩が起こる可能性があります。
また、一極集中しているサーバーがダウンしてしまうとすべての業務が停止してしまう恐れもあるでしょう。
その点、エッジコンピューティングの場合は、その被害を小さくできます。なぜなら、個人情報や業務上の秘匿情報などはエッジサーバーに保存し、それ以外のものはクラウドサーバーへ保存するというように切り分けられるからです。
ただし、エッジコンピューティング自体のセキュリティを強固にしておく必要があります。
また、情報を切り分けているということでクラウドサーバーがダウンしてもしばらくの間は、業務を続けられるメリットがあります。
5Gが普及しデータの転送量が増えると、今までのようにクラウドコンピューティングだけに頼っていては不都合が出てきます。
現状のままでは処理すべき量に対応しきれなかったり、遅延したりする恐れもあるでしょう。
そこで注目されているのが、エッジコンピューティングです。
例えば、生産拠点の中やデバイスの近くにエッジサーバーを設置したり、数を増やしてデータ処理量を分散させたりすることが考えられます。そうすることで処理速度の高速化やクラウドサーバーへ送信するデータの選別、負担がないように処理してから送ることができるのです。
エッジコンピューティングの向上は、農業や気象、車の自動運転、監視カメラの分野などでも期待されています。
2018年の株式会社富士キメラ総研の予測によると、5G対応エッジ機器の世界市場は、2018年の0から2023年には26兆1,400億円まで急激に伸びるといわれています。
5Gの開始により、ますますIoT機器を使った生活が身近になってくることが予想されます。
身近な体験としては、オンラインゲームやスタジアムでの観戦、LIVEコンサートなどが挙げられるでしょう。
これらは、データが遅延するとユーザーの体感イメージが落ちてしまうため、エッジコンピューティングが活用されるかもしれません。
処理情報量が膨らみ転送量が増える今後は、一層エッジコンピューティングが活躍することになるでしょう。
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