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2016年6月7日
ソフトウェアの開発において、「アジャイル開発」と呼ばれる方法が使われるのが主流となっていることをご存知でしょうか。現在ではソフトウェアの開発に限らず、他の分野においても有効なプロセスとしてビジネスに取り入れられたり、応用されることもあります。
今回は、アジャイル開発とは何なのか、その主な特徴とメリットについて、初めて耳にする方にも分かりやすく解説します。
目次
まずは「アジャイル開発」が何を意味し、どういったものであるかについて見ていきましょう。
「アジャイル」は英語の「agile」のことで、「動作が機敏な」、「頭の回転が速い」という意味です。
アジャイル開発とは、ソフトウェア開発の際に使用されるプロジェクト管理プロセスの方法論のことで、「アジャイルソフトウェア開発」とも呼ばれます。
アジャイルという単語の意味の通り、ソフトウェアのスピーディーな開発を目的とした方法論です。
それでは、アジャイル開発とはどういった方法論なのでしょうか。
アジャイル開発は、もう少し忠実に説明すると、「アジャイルソフトウェア開発マニフェスト」で謳われたソフトウェアの開発における価値観や主義のことであり、また、それに基づく方法論のことを指します。
「アジャイルソフトウェア開発マニフェスト」は、2001年にアメリカのユタ州に集まった17名のエンジニアたちによって作成され、4つの基本的な価値観と12の主要な原則で構成されています。このマニフェストに則ったプロセスがアジャイル開発と呼ばれ、アジャイル開発のなかにも複数の方法があります。
それでは、「アジャイルソフトウェア開発マニフェスト」をベースとしたアジャイル開発の特徴にはどういったものがあるのでしょうか。その主な特徴とメリットについても詳しく解説します。
アジャイル開発では、企画からリリースされるまでの開発プロセスを、2週間から3ヶ月ほどのできる限り短い間隔に設定します。
この期間での開発を複数回反復させ、その反復ごとに必要となった変更を加えていきます。このプロセスを繰り返すことによる開発方法は、アジャイル開発の最大の特徴です。
比較的短いサイクルで何度も繰り返すという方法を取ることで、もし途中で仕様に変更などが出た場合にも、その都度サイクル内で対応し、より質の高いソフトウェアの開発が可能となります。
従来の開発モデルでは、開発をスタートした後、最終製品ができあがる段階までリリースされることがなかったため、すでに進行中に発生してしまった変更や、公開後のレビューなどにも柔軟に対応する余地がほとんどありませんでした。
この点においてアジャイル開発では、仕様変更に強いという大きなメリットがあります。
アジャイル開発におけるもうひとつの大きな特徴は、開発にかかわるプロジェクト全体の技術者と、ビジネス関係者すべてがひとつのチームとなって開発する点です。
従来であれば、製品責任者などのビジネス関係者と、企画や設計、テストを行う技術者は完全に別のフェーズに分かれており、それぞれの作業は細分化され、明確な役割分担がなされることが一般的でした。
一方、アジャイル開発では、こういった作業をそれぞれ分けるのではなく、チーム全体が様々な作業を繰り返し行うのが特徴です。これにより、チームの全体がソフトウェアの開発にかかわる価値や技術を共有することとなり、結果としてチーム全体の成長につながるというメリットがあります。
ソフトウェアの開発は、特に仕様変更が短いスパンで伴うものです。そのため、変化の激しい市場のニーズに対応可能であり、かつ迅速な開発が求められます。変化に敏速に対応しながらも、より高品質なソフトウェアをよりスピーディーに開発するために役立つのがアジャイル開発です。
市場の変化に柔軟に対応ができるうえ、チーム全体の成長を促すことにもなり、長期的な視点からも生産性に優れていると言えるでしょう。
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