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2016年2月8日
IT業界でよく耳にするSIer(エスアイヤー)とは、「システムを構築・導入する会社」のことを指す言葉です。最近ではIT業界以外のところでもSIerという言葉を聞く機会も増えており、重要度が増していると言っても過言ではありません。
今回は、SIerの言葉の意味や仕事内容、業界の将来性などについて解説していきます。SIerと混同しがちなSEとの違いもお伝えします。
目次
冒頭でお伝えした通り、SIerとはSystem Integratorの略で「システムを構築・導入する会社」という意味があります。システムインテグレーターとも呼ばれており、システム開発にまつわるあらゆる業務を引き受けてくれる企業のことを言います。
SIerの仕事は、企業が求めるシステムを導入し運用できるようにすることがメインです。その企業の業務を分析することから始まり、改善案をコンサルティング、システムの設計・開発など、導入に至るまでも多くの作業が発生します。また、導入後のサポートも行っているため、結局のところはシステムに関わる全ての業務を担ってくれます。
本来であれば、各企業は自前で自社システムを構築しなければなりません。しかしそれには、多くのエンジニアが必要ですし、エンジニアの育成にもかなりのコストがかかってしまいます。SIerにシステム構築を依頼すれば、そういったコストをぐんと抑えることができます。SIerは導入後の保守や運用までもサポートしてくれるので、安全かつ円滑にシステム運用が続けられます。
SIerと混同する言葉にSEがあります。SEとはシステムエンジニアを意味する言葉ですが、「SIer=会社」「SE=人」という違いがあります。SIerで働く人たちはSEですし、社内にエンジニアがいる場合はその方たちもSE、フリーで活躍しているSEもいます。
SIerのSEは、会社の規模によってその仕事内容が大きく変わると言われています。大手のSIerでは業務分析やコンサルティング、プロジェクトマネジメントなども行いますが、中堅SIer・零細SIerとなると大手や中堅の下請け作業が中心となります。
プロジェクトの規模にも違いがあり、大手は大規模プロジェクトを、零細は小規模プロジェクトがメインとなります。
日本では現在、エンジニアの人手不足が深刻化しています。SIer業界も例外ではなく、エンジニアが不足している現状があります。
SIer業界の将来性については、今後もSIer自体の仕事がなくなることはありません。しかしながら、今のままのビジネスモデルで行けば、SIerで仕事をしたい・続けたいという人は少なくなっていくことでしょう。
IT業界は成果主義のイメージが強いですが、SIerは企業体質が古く、年功序列の企業が多く残っています。一人ひとりの能力を考慮せずに、若手は若い賃金で雇われているので、若く優秀な人材は離れていく傾向があると言われています。
しかし、大手のSIerなどは企業の体質改善がなされており、ホワイト企業も多いです。すべてのSIerの体質が古いわけではないので、SIer業界への就職を考えている人は、企業研究をしっかりとして自分に合った企業を厳選しましょう。
SIerについて意味や仕事内容、活用するメリットなど基本的な情報を解説してきました。SIerはあまり人気のある業界とは言えませんが、より価値のあるエンジニアとなれる可能性を秘めた業界でもあります。
SIer業界は企業によって仕事内容が異なるので、エンジニアとしてスキルアップしたい人は、転職で様々なSIerを渡り歩くことで、自身のスキルを磨くことが可能です。今回の記事をきっかけに、SIer業界への興味を深めていただければ幸いです。
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