WEB
2016年1月23日
職場などで「オープンソースのソフトを使ってね」と言われたことはありませんか?
プログラマーなどパソコンに強い人でないとすぐには理解できないIT用語でもあるので、あまり聞き慣れないと思います。
オープンソース(open source)とは言葉通りに訳すると「公開されたプログラムのソース」となりますが、どういった意味なのかを解説します。
また、オープンソースソフトウェアが企業にもたらすメリットと、世に送り出す側のメリットもみていきましょう。
目次
オープンソースとは、ソフトウェアやプログラムの中身であるソースコードを公開し、多くの人に改良して使ってもらうという意味合いがあります。
普通は、高度なスキルと膨大な時間をかけて生み出されたプログラムやソフトの中身は、企業秘密として利用され公にされません。しかし、これをあえて無償で公開、配布し改良するのも良しとしているのが、オープンソースなのです。
Webの記事やホームページなどを作るためのソフトウェアである「WordPress」もその一つとして普及しています。
企業にとってオープンソースソフトウェア(OSS)の使用は、非常に大きなメリットがあります。
主な3つのメリットについて解説します。
OSSを使うことで得られる最大のメリットは、ライセンス費用がないことです。
ライセンスを管理する業務の削減、サポート打ち切りなどで起こるリプレース費用の削減、ライセンス違反の脅威から免れられることなど、導入から運用まで大幅な費用削減が可能になります。
例えば、自社のオリジナルソフトウェアを作るのに一から開発するとなると膨大な費用と時間がかかりますが、すでにベースが出来上がっているOSSを活用することで、時間とコストの削減になります。
ソースコードが公開されているので、好きなようにアレンジを加えオリジナルのソフトウェアを簡単に作りだすことができるのです。
ソフトウェアでバグなどが発生したときに、OSSであれば自らトラブルを発見し解決することができます。
ソースコードが公開されていないソフトウェアだとトラブル解決は開発元が行うので、解消されるまで待たされることになるのです。
ソースコードの内容を自分で確認し解決できるOSSは、問題解決をスムーズにさせ業務を円滑にしてくれるメリットがあります。
いったいなぜソフトウェア開発企業は、普通は企業秘密として取り扱われる貴重なソフトウェアをオープンソースとして世に送り出すのでしょうか。
その答えは高い技術を世の中にアピールできる、ということに尽きます。
ソフトウェアを開発したらライセンスを有料で配布することもできますが、同時に競合他社がしのぎを削ることになります。しかし、オープンソースソフトウェアとして世に送り出すことで、優秀なソフトウェアだと認められ賛同してくれる人々が現れると、より優良なソースコードを構築してくれます。
するとオープンソースソフトウェアを世に送り出した企業や個人は、その着想や技術の高さを評価され、先駆者として有名になります。ソフトウェアが普及すればするほどその評価と価値は上がり、新しいビジネスチャンスや利益に結びつくことにもなるのです。
ソースコードが公開されているオープンソースソフトウェアは、企業にとって大きなメリットをもたらすと同時に、世に送り出した企業や個人にとっても多大なるメリットがあることがわかりました。
利用する側が莫大な費用を投じることなく自社のためにスムーズに活用できるということは、企業全体の活性化にも貢献していると言えますよね。
自信をもって作り出されたソフトウェアをオープンソースとして世に送り出した企業にとっては、世にその名を轟かせられるチャンスを得ているといえます。双方のメリットが合致したビジネスモデルは、これからますます期待されることでしょう。
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