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2016年6月10日
ビジネス業界で耳にするDXの意味をご存知でしょうか。DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、現在多くの業界や業種でdxの推進が課題となっています。今回は、DXの意味や歴史、DXの成功事例、企業における進め方を解説していきます。
目次
日本にDXの考え方が広まったのは、ごく最近のことだと言われています。まずは、DXの基本的な意味とDXの歴史について学んでいきましょう。
DXとはデジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)の略です。簡単に言うと、「企業が起こすデジタルを使った変革」という意味があります。
企業が市場環境のデジタル化に対応するため、行っているあらゆる活動やそれらを形成するビジネスモデル、組織や制度など企業そのものを変えていく一連の取り組みのことを言います。
DXは16年前にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱されました。「ITの浸透は人々の生活をより良い方向に変化させる」という考え方が起源とされています。
2010年代以降、コンサル会社ガートナーや、国際ビジネススクールのIMDなどによって、変化を促す文脈でDXという言葉が使用されるようになります。
日本では、2018年になって経済産業省によるデジタルトランスフォーメーションに向けた研究会が開かれ、そこでまとめられた『DXレポート ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開』の公開をきっかけとして、DXという言葉が広く知られるようになりました。
DXレポート内の「2025年の崖」に関する記述は、日本の企業に大きな衝撃を与えました。それによると、老朽化した既存のシステムはDXを進める上で障壁となる、2025年までにシステムを刷新しなければ年間で12兆円もの経済損失が発生する、と記載されています。
DXの言葉の意味や歴史は分かりましたが、具体的にはどのような事例があるのでしょうか?ここでは、DXの具体例を紹介します。
国内でのDXの成功例としてはZOZOTOWNが有名です。
当時、アパレルの通販は試着ができないという点で難しいと言われていました。しかし、ZOZOTOWNは人気の高いブランドを揃えることで、これまで外でアパレルを買っていた人々の購買行動を変えることに成功したのです。
さまざまなブランドを1つのサイトにまとめたのはZOZOTOWNが初めてで、アパレル通販の常識を変えたと言われています。
今や世界中で利用されているAmazonも、DXの成功例の1つです。Amazonは巨大なECサイトを構築したことで、どこにいてもあらゆる商品が購入できるようになりました。1つのサイトで食品や生活用品、化粧品、おもちゃ、アパレルなど、ジャンルを問わずに購入できるのは極めて画期的でした。
また、「よく一緒に購入されている商品」「こんな商品も買っています」といった、関連商品を表示される機能は、Amazonが最初に始めたと言われています。この機能も、ネットショップ業界を変えるきっかけとなりました。
スマートフォンの配車アプリとして有名な「Uber」は、デジタルによってこれまでのタクシー業界へ大きな変革をもたらしました。
Uberは位置情報がわかるGPS機能と、スマートフォンの決済サービスなど、スマートフォンに元々搭載されていた機能を活用することで、タクシーの配車や決済をアプリ上で完結させたのです。
これまで電話や道路に出て探していたタクシーを、スマートフォン上で簡単に呼べるようになったことで、Uberはたちまち大ヒットします。
今やタクシーをアプリで呼ぶのは当たり前の時代となっていますが、もともとはUberが創り出した変革によるものだったというわけです。
DXとはデジタルを使った変革であるとお伝えしましたが、単にデジタル化を進めるだけではDXとは言えません。新しいサービスや商品を開発したり、新しいビジネスモデルを構築したり、これまでとは違った視点で物事を考えることが重要となってきます。
また、DXを進めるためには、組織や制度、企業の慣習や文化を変えることも欠かせません。DXを進めるチームだけでなく、企業全体での意識や制度改革が必要です。
DXについて意味や歴史、具体的を紹介してきました。言葉の意味をお伝えするだけではなかなか分かりにくかったかもしれませんが、具体例を通じてDXの概念を少しでも掴めましたら幸いです。
DXは企業を発展させるものだけでなく、暮らしをより便利にする概念でもあります。今後DXがさらに進み、生活がより豊かになっていくことを期待したいですね。
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