IT業界のSES(ses)契約とは?契約形態やSES企業を知ろう

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2016年6月12日

「SEはシステムエンジニアと分かるけれどSESってなに?」と疑問を持つ人は多いでしょう。IT業界に関わっていなければ、あまり耳にしない言葉かもしれません。そこで、SES契約やSES企業とはなにかなどをご紹介します。

SES(ses)契約とは

一般の企業では、SESという言葉はあまり聞かないかもしれません。しかし、IT業界では普通に使われている言葉です。そこで、SESとはどういったものかをご説明します。

SES契約はどういう働き方?

SEといえばシステムエンジニアと呼ばれ、システム開発をする職種です。それではSEに「S」が増えるだけのSESとはどういったものなのでしょうか。

SEが職種であるのに対し、SESは「システムエンジニアリングサービス」の略で契約の形態を表します。業務の形態としては、企業に対し技術を持った人が労働力を提供する形です。勤務先は、契約している企業となり、「客先常駐」となります。

SES契約で働く場合はまず、SES企業に入社します。そこからSES企業が契約している会社へ送り込まれるのです。そのため、SES企業所属ではありますが、SES企業へ赴くことがほとんどなく、同僚と関わることも少なくなり帰属意識が低くなるといわれています。

派遣契約や請負契約との違い

SES契約の仕方を聞くと、派遣契約なのではと思われるでしょう。客先常駐という観点でいえば同じに見えます。しかし、SES契約と派遣契約では「指揮命令権の存在」において決定的な違いが存在するのです。

SES契約における指揮命令権は、SES会社になります。一方、派遣契約は派遣先です。ここが二つの大きな違いとなります。

また、ほかに混同しがちなものが請負契約です。請負契約は成果物について責任を負う契約に対し、SES契約は働いた時間に対する契約となります。そのため、SES契約は成果物の完成は求められていません。

SES(ses)企業とは

SES企業とは、所属しているSEを契約のある企業へ提供する会社です。SESには、システム開発の技術を持った人から未経験者まで幅広く所属しています。

未経験者も入社しやすいがスキルアップが難しい

システム開発をしている企業を分類すると、自社開発受託開発SESに分けられます。

このうち、SES企業は積極的に未経験者を採用するため、入社するハードルとしては一番低くなります。これは、製品を作って売るという企業体制ではなく人を提供して利益を得る企業体制であるからです。

そうなると、人を多く企業に向けて提供した方が利益になります。現在は、ITスキルの高い人材が不足しているといわれていますから、未経験や経験が浅い人でもSES企業は必要としているのです。

ところが、実際は経験がないため、システム開発業務を割り振られることが少なくなります。そのため、雑務などが多くなりスキルが向上する業務になかなか携われず、そのままになってしまうこともあるのです。

未経験からスキルを上げるためには自分で資格などを取れるように動いたり、研修制度がしっかりしているSES企業を選んで入社したりすることが重要になるでしょう。

SES企業を選ぶ基準

SES企業を選ぶときに大切なのは、情報収集です。SES企業は、大手、中小にかかわらず、それぞれの会社によって内情が違うといわれています。そのため、選ぶ際にはさまざまな条件を見ておくことが大切です。

・きちんと話を聞いてくれる担当者がいる

エンジニアの話を、曖昧にせず受け入れ側の企業に通してくれる担当者がいるかは重要です。例えば、SES契約は派遣契約と似ているため、受け入れ先の企業が正確に理解していないこともあります。そのときに指揮命令権の所在をはっきり説明してくれたり、そのほかのトラブルにも対応してくれたりするのは重要な要素となるでしょう。

・福利厚生や研修制度が整っている

福利厚生の充実や研修制度などの人材育成に力を入れているかの確認をします。技術はどんどん進化し、移り変わっていきますから、技術習得の機会を得られるセミナーや勉強会があるかは重要な基準となるでしょう。

・一時請けの比率が大きい方が営業力は高い

下請けになるほど報酬が安くなるため、一時請けが多いSES企業の方が営業力は高いといえます。給与だけでなく待遇も一時請けの企業の方がよくなるでしょう。

・その他の研修制度にも注目

SESは携わる仕事により職場が変わるため、コミュニケーション能力が高くないとつらいといわれます。その点で、技術関係以外の研修が行われている企業はポイントが高くなるでしょう。

SES企業で働く場合は条件確認を

SES企業にもさまざまなところがあるため、気になることは面接時での確認が必要です。研修の有無や報酬のことだけでなく、未経験でもエンジニアとして働けるのかは重要な項目となります。

入社後の技術がないからと雑務ばかりを担当させられては、いつまで経ってもスキルが身につきません。スキルを上げていける会社なのかの確認は、事前にきちんとしておきましょう。

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